「従軍慰安婦」と初めに報じたのは?


 
「従軍慰安婦とは、旧日本軍が日中戦争と太平洋戦争下の戦場に設置した「陸軍娯楽所」で働いた女性のこと。昭和十三年から終戦の日までに、従事した女性は二十万人とも三十万人とも言われている。/「お国のためだ」と何をするのかも分からないままにだまされ、半ば強制的に動員されたおとめらも多かった。/特に昭和十七年以降「女子挺身隊」の名のもとに、日韓併合で無理やり日本人扱いをされていた朝鮮半島の娘たちが、多数強制的に徴発されて戦場に送り込まれた。彼女たちは、砲弾の飛び交う戦場の仮設小屋やざんごうの中で、一日に何十人もの将兵に体をまかせた。その存在は、世界の戦史上、極めて異例とされながら、その制度と実態が明らかにされることはなかった。」

さてこの文章は誰が書いたかわかりますか?
左翼・反日・在日でコミンテルンとWGIPに洗脳された売国奴でしょうか?



yomiuri


 「従軍慰安婦」報道は読売新聞が初めて報じたのです。

読売新聞は訂正も謝罪※もしていません。
私は特にする必要はないと思っていますが、右派はアメリカのたった一つの高校教科書に修正を求めるエネルギーがある位なら、身近な読売新聞にもっと厳しい目を向けなければなりませんよ。

 上記記事は1987年08月14日東京夕刊13頁に掲載されました。

一方朝日新聞の報道は
「女子挺身隊の名で戦場に連行され…」という1991年8月11日付け朝日新聞(植村隆記者)が初めてです。
しかもその後の朝日の記事は被害者証言として記述しているのが多く、読売新聞との違いです。
証言なら信憑性の判断を読者に委ねることもできますが、読売新聞は自社の見解をそのまま述べていますね。

それでも池田信夫氏は朝日が慰安婦問題を最初に取り上げたとうそぶいて糾弾しています。

「池田のブログ記事の一部をめぐり、名誉毀損で削除を求められていた裁判で、2015年3月16日、池田は東京地検から該当ブログ記事削除を命じられる。公判で、削除を命じられた池田のブログ記事は取材をせず書かれたもので、ネットの中傷匿名サイト(2ch)を根拠とした事実無根の記事と認定された。」
と最近報じられていますが、訴訟こそ起こされないでしょうが、エエ加減な主張は取り下げたほうがいいですよ。

「ここで朝日が「挺身隊の名で強制連行」という言葉を使ったことが問題を混乱させ、その直後に宮沢首相が訪韓して謝罪したために、強制連行が既成事実になったのだ。」と昨年のブログで主張しています。

なるほど官邸では朝日新聞しか購読していなかったのですか?


※読売新聞は英語版「Dayly Yomiuri」(現在Japan News)の1992年2月から2013年1月まで計97本もの記事で、性奴隷を指す「sex slave」「servitude」といった表現が使われていた件については2014年11月28日謝罪広告を出しましたが、世界に「性奴隷」を広めたのは読売新聞だったというオチ









ついでに「吉田証言」の影響力について述べましょう。

右翼学者だけでなく、すでに多くの歴史学者は「吉田証言」の信憑性に疑問を抱いていたので、その証言を取り上げて自説を展開することはほとんどしていませんでした。

2014年10月3日衆議院予算委員会においての質疑(抜粋)

辻元清美委員
「今、御答弁で、総理、総理が検討会を依頼して、その中で、この吉田清治氏の証言が河野談話の内容に影響を及ぼしたことはないという理解でよいかという質問に対しまして、菅官房長官から、それはないという御答弁でしたが、総理も同じ認識ですね。」

安倍内閣総理大臣 
「この検討会は、官房長官のもとで官房長官が責任を持って開いたものでありまして、今、官房長官が答弁したとおりだと思います。」

という事で、「吉田証言」については発表後まもなく、それは眉唾ものだとの認識は歴史学者の間で共有されていましたし、「吉田氏の証言は、客観的事実と照らしてつじつまが合わなかった、他の証言者の証言と比較して信用性が低かった。」と菅官房長官が述べているように政府も同様の見解でした。



2007年に「慰安婦問題に関する対日非難決議案」がアメリカ下院で7月30日に全会一致で可決されています。121号


それに先立ち2007年4月には、Larry Nikschによる報告書「Japanese Millitary’s ”Comfort Women” System」が提出されており、それまでに知られていた資料で十分に日本軍慰安婦を非難に値する人権侵害であると示しており、その結果として対日非難決議が可決されたわけです。

注目すべき点として上記報告書に以下の記述があります。
「There were apparent cases of coercion by private recruiters for the military, but "it was not as though military police broke into people's homes and took them away like kidnappers," and "testimony to the effect that there had been a hunt for comfort women is a complete fabrication.」
「慰安婦狩りに関しての吉田証言」と思われる「慰安婦ブローカーが強制したケースや憲兵が家屋に侵入し、誘拐犯のように連行したりしたと言う証言内容」は”complete fabrication”「完全なデッチ上げ」とした第一次安倍内閣の主張を記しています。

また同報告書には、慰安婦制度の非人道性を証明するものとして、9項目※を事実として挙げ解説しています。
勿論吉田証言や朝日新聞の記事は挙げられていません。

2007年に米国さえも「吉田証言」を捏造であろうと認識していたわけですから、今さら朝日新聞の捏造記事と騒いでも、アメリカは勿論、国際社会にはなんら影響を与えず、むしろ古い話を持ち出せば更に恥をかくだけです。


その経緯を無視して、今になっても「吉田証言のウソ」とことさら騒ぐのはド素人の戯言でしかありませんね。


9項目※
○自衛隊図書館で1930年代終わりの占領された中国における日本軍の慰安婦制度に関する文書の発見。

○台湾 Academia Sinica の歴史教授である Chu Te-lan は1990年代に(慰安婦関連)文書を発見した。

○アメリカ戦時情報局は1944年10月1日のレポートで連合軍が北ビルマのミッチーナーで見付かった20人の朝鮮人慰安婦に対する聞き取り調査について報告している。


○朝鮮にいたアメリカ人の伝道師 Horace H. Underwood が1942年8月に日本によって送還された後にアメリカ政府に対して朝鮮における慰安婦の採用について報告した。(この報告書はアメリカ国立公文書館にある。)

○アメリカ戦略局(OSS)による1945年3月6日の報告書では中国の昆明で行った23人の朝鮮人慰安婦への聞き取り調査がある。この女性たちは仕事をしていた日本軍部隊から逃げ出し、1944年9月に中国国境に到達した。(この報告書はアメリカ国立公文書館にある。)

○1992年の南朝鮮外務省の報告書では朝鮮での慰安婦制度についての日本軍の文書が引用されている。

○オランダ領東インドでのオランダ人女性の強制売春に関するオランダ政府の研究報告が1994年に公表された。

○1992年から1993年に日本政府によって行われた日本の省庁および政府機関の文書の調査、元慰安婦、元日本兵への聞き取り調査、日本占領時代の朝鮮政府の官僚への聞き取り調査、慰安所の運営者への聞き取り調査。

○数百人の朝鮮人、中国人、台湾人、フィリピン人、インドネシア人、オランダ人女性の証言。