慰安婦問題の疑問点 それってウソでしょ

当ブログは主に日本のネット上でのウソを検証しているので、世界中(特に韓国や中国、欧米の主要メディア)のウソを検証してはいません。

慰安婦問題の疑問

187人(457人)の声明に110人が反論

日本人学者110人が反論 米教科書擁護の米学者らに

産経新聞2018/8/6



記事タイトルは不正確で「日本の歴史家擁護の米学者らに」とすべきでしょう。さすが産経新聞、歪曲した見方です。

声明文には「マグロウヒル社」の歴史教科書を執筆した学者も名を連ねていますが、その内容を擁護する具体的な記述は一切ありません。

そして反論の全文ですが
https://www.facebook.com/nobukatsu.fujioka/posts/874157496003359
いずれにせよ署名に名を連ねた学者は相変わらず、右翼雑誌で飯を食ってるいつものメンバーが多いですね。
しかし歴史学者とされるのは「トンデモ」を含めてほんの10名くらいです。

しかし河野談話以降、慰安婦関連の研究に真摯に向き合った学者が110名の中にどれだけいるのでしょう。
談話以降も新たな史料発掘がなされ、多くの公文書が発見されていますが、少なくとも署名に名を連ねた彼らの功績ではありません。


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海外特派員協会の記者会見で発表すれば良かったのに、記者会見の出席者の半分以上はメディアの現役記者でもなさそうです。
要するに彼らのアリバイ作りをするために発表しただけでしょう。

まあ6月に出した藤岡信勝氏の反論よりは随分練られた感がありますが、その論調は相も変わらずです。


「反論」正式には「慰安婦に関する米学者声明への日本の学者からの返答」
には「事実関係を超えた歴史解釈は国や民族が違えば一致できません。」と記述してあります。
そして渡辺利夫・拓殖大総長は 

「国家や民族による歴史解釈の相違を許さない傲慢さ」と記者会見で述べました。
同じ論調で解釈するなら、むしろ右翼学者達が己らの考えを「国家や民族による歴史解釈」と拡大する傲慢さがより際立っていると思います。 

「反論」に突っ込みどころが多々ありますが、ほんの少々、、

3)歴史を政治利用すべきではない
という主張について

それならば、今回の返答に何故多くの政治学者が名を連ねているのでしょうか、歴史学者とされる人より、はるかに多くの(それも常々国内政治に口出しする)政治学者が署名していることに矛盾があるでしょう。
純粋に歴史学での異論であるなら、そんなに多くの政治学者が出る幕ではないと思います。



「「永久に正確な数字が確定されることはないでしょう」と書きました。この立場に立つならすぐに歴史教科書の記述を修正すべきです」
と述べていますが、「マグロウヒル社」若しくはその執筆者に対してなら意味を持ちますが、「187人の声明」に対してはなんら意味をなさないのではないですか?ズレていますね。
少なくとも「修正すべきと表明するべきでしょう」位なら話はわかりますが。





先生「慰安婦はどの位いたと思いますか?理事長はわからないと言っていますが」

Y君「恐らく5万人~20万人くらいでしょう」
M君「20万人です」
N君「20万人は絶対おかしいと思います。撤回すべきです」
先生「N君はなぜ20万人がおかしいと思うのですか?」
N君「2万人だと思うからです」
先生「じゃあN君は2万人と思うのですね、根拠はありますか?」
N君「当時の日本軍の兵員数が100万人だから(適当に)推計したら2万人です」
Y君「根拠にした当時の日本軍海外兵力100万人って300万人(政府調査)の間違いでしょう」
N君「・・・・」
先生「2万人を確定する根拠があれば20万人を否定できますが、皆が納得できる根拠を示さなくてはダメですね」

先生「勝手な数字を持ち出して相手の意見を抑えようとするのはいけませんね」
理事長「わからないというのが私の立場ですから20万人はおかしい」
先生「実際わからないなら5万人でも20万人でも否定できないのではないですか?」
理事長「わからないから、わからないとすべきです」
A君「わからないなら0も含まれますが、そんなことウソでしょう?理事長は誠実じゃないと思います」

PTA「色々な推計をそれぞれが主張するにしても、ウソでもない限り撤回させようとする傲慢な態度はいただけませんね」


わからない=10人かも知れない=1000人かも知れない=2万人かも知れない=20万人かも知れない=100万人かも知れない。


http://senbonzakura.blog.jp/archives/36101131.html






「追軍慰安婦」の追軍って何だ?

ネトウヨが適当な和訳をして、都合よく屁理屈を並べるのによく引用されるのが米公文書の「ミッチナ捕虜尋問調書」ですが、その一節にある "professional camp follower"を彼らは「追軍売春婦」と解釈しています。

恐らくテキサス親父が2013年に当該レポートのコピーを入手し、関係者が和訳してネットで公開したのがネトウヨの中だけで拡散したのでしょう。

字幕つき動画はYoutubeで確認できます。

”Comfort women were camp followers w/proof”2013/09/09


彼はイタリア系アメリカ人ということですが、英語を喋れても、文章はまともに読めないようですね。

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本物の報告書ならビルマで捕虜にしたんですけど・・・・

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どこにそんなこと書いてあるのでしょうか? 
原文:”Some of the girls were thus allowed to return to Korea.”
帰国を許されたとあるだけです。

そして現実には後に出されたATIS調査120号レポート1945/11/15では
But owing to war conditions,no one of prisoner of war's group ha so far been allowed to leave. 
即ち 戦況の影響で慰安婦は誰一人帰国を許されなかったと記録されています。

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彼女達は不満を言ったが、残念だとはひとことも言っていないでしょう。
原文”The girls complained that even with the schedule congestion was so great that they could not care for all guests, thus causing ill feeling among many of the soldiers.”



そしてテキサス親父公式HPと称するページに
 "professional camp follower"の翻訳が掲載されています。


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それより以前にも「追軍慰安婦」としているページを見かけますがそれほど認知度は高くなかったと思います。 


今やgoogleで「追軍」と検索すればほぼネトウヨのページばかりですが、河野談話が出された頃には「従軍慰安婦」のページはあっても「追軍慰安婦」なるページはありません。
当該レポートはなにもテキサス親父が最初に見つけたのではなく、政府調査資料として1992年に既に公開されています。


そもそも「追軍」という日本語はなく、主要なWEB辞書でも掲載されていません。(当然「従軍」はあります) 
辞書にも載らない言葉ですから正しい日本語という評価はできないでしょう。
いわばネトウヨのネトウヨによるネトウヨのためだけの(捏)造語といえるでしょう。 
followerを都合よく「追っかける人」 という誤訳に近い意訳をしているだけです。

しかし"professional camp follower"がひとつの名詞(熟語)を表しているのです。

「軍事組織専属に働く使用人、しばしば売春婦 」と解釈するのが普通でしょう。English Language & Usage Stack Exchange」(WEB英英辞書)による解釈




日本版Wikipediaの「日本人戦争捕虜尋問レポート No.49」の項では(職業的な野営随行者)と注訳していますが、確かに「野営随行者」と訳しても間違いではないのですが、それはアメリカ独立戦争当時のcamp followerであって20世紀には米軍ではcampを海外の基地、駐屯地として使用しています。

沖縄の海兵隊基地の名称でも普天間飛行場のキャンプフォスター(瑞慶覧)やキャンプシュワブ、キャンプハンセンなどcampが使用されています。当然野営なんかしていませんし、立派な施設です。

それとも本当に日本軍のミッチナの基地では(校庭などに)天幕を設営して毎夜キャンプファイヤーで酒盛りでもしていたのでしょうか?
Wikipedia同項では「彼女らは通常2階建ての大きな建物(学校の校舎)に住んでおり、個室で生活し、仕事をした」という説明をしていますが、campを野営とするなら「追軍」した慰安婦がしっかりした建物で生活し、兵がお粗末な天幕生活をしていたということになり完全に逆転します。
お笑い翻訳ではないでしょうか?
明らかに「追軍」を用いるのは矛盾しています。

また野営しながら「追軍」するのなら慰安婦がテント生活をしていなければなりません。
いずれにせよ野営と「追軍」をセットにするなら全く辻褄が合いません。

お笑いネトウヨのブログには「野営追軍プロ」なる新語も登場しています。



(「従軍慰安婦」の従軍を否定したいがため)「特定の用語(この場合camp follower)に焦点をあてて狭い法律的議論を重ねること・・・(は)より広い文脈を無視することにほかなりません。」と187名(後に計457名)の歴史家が諭している訳です。

さらには「プロの売春婦」として拡散させているネトウヨもいますが、同調書には「入営した女性のなかには「地上で最も古い職業」(娼婦)も若干名いたが、大部分は売春について無知、無教育であった。」と記述されています。
「虚偽の説明を信じて」
同項より引用(だまされて)挙句の果てにプロとしての仕事をさせられた訳ですから、「プロの売春婦」と切り取っての主張は明らかに慰安婦になる経緯を意図的に隠蔽していることになります


ではこのレポート以外に”camp follower”が実際にはどういう使われ方をしていたのでしょうか?
よくわかる例があります。


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Women of a defeated land,forced to sell their bodies to the enemy soldiers.
敗戦地の女性、敵兵に自分の体を売ることを強制されました
THE CAMP FOLLOWERSというイタリア映画(脚本Ugo Pirro)1965年のポスターです。 
イタリア語原題は 「Le soldatesse」、ストレートに軍の構成員ですよ。

「商売で部隊について来た(民間)売春婦」といった能天気なニュアンスでは全くありません。
映画は伊ファシスト軍が侵攻したアルバニアで女性を犯したストーリーですが、女性が軍に追いつかれていますよ 笑
日本軍がインドネシアで慰安婦にしたオランダ人女性とダブリますね。

そしてレポート原文には続いて "attached to the Japanese Army for the benefit of the soldiers"
と書かれています。それを合わせてひとつの名詞を構成しているわけですが、テキサス親父のHP翻訳では完全に無視しています。

"attached to"の用例としてnurse attached to the army”があります。「従軍看護婦」のことです。
従ってレポートの記述は「従軍売春婦」 或いは「日本軍所属の売春婦」(秦育彦氏)と解するのが妥当でしょう。

また同レポートは慰安婦は売春婦と同じだと記述していますので、「従軍売春婦」イコール「従軍慰安婦」としても全くおかしくありません。 

しかし何故当時「慰安婦」という言葉を使ったのでしょう。なぜ当時の公娼制度(当時合法)があったのに従軍「娼妓」とか従軍「娼婦」という名称を用いなかったのでしょう。
従軍看護婦以外にも当時従軍カメラマン・従軍画家・従軍記者という軍の要請で働く人はいました。

しかし規律と秩序、高度な精神性を謳う皇軍に「娼婦」が帯同しているのを公にできなかったという理由もあるでしょう。


ネトウヨが慰安婦は当時合法だったとするなら、わざわざ「慰安婦」のような名前をつけたのは何故ですか?
慰安婦は「娼妓取締規則」から外れた徴集を行っており、また軍専用の慰安所という「規則」外の場所での就業は「公娼」とは言えなかったらでもあるでしょう。

要するに(合法を裏付ける)新しい法制度も制定せずに軍が新ジャンルの「慰安婦」制度を作った訳です。

また国内は当然として朝鮮半島・台湾でもストレートに「娼婦」とすれば思うように人が集まらなかったでしょう。
いずれにしても「慰安婦」のように当時曖昧な言葉が都合よかったのです。

そして軍の新語であり、内地(沖縄を除く)で慰安婦という職業はなかったので、わざわざ「従軍」をつける必要もことさらなかった訳です。ただ「軍慰安婦」と記された当時の文書は存在します。

しかし実態は「従軍」に間違いないから「従軍慰安婦」と表現してもなんら間違っていないと思います。
慰安婦に軍が賃金を払っていなかったから「従軍」では無いと言う説もありますが、「従軍看護婦」に軍が賃金を支払ったというエビデンスでもあるのでしょうか?日赤が支払っているはずです。
また国策映画のカメラマンは映画会社から給料を貰わず、軍から支給されていたと言うのでしょうか?




「追軍売春婦」をネトウヨ仲間だけの隠語みたいに使うだけならいいのですが、海外からの非難に対抗するには全く意味のないどころか,インチキ翻訳を振り回せば知能程度を疑われるのが関の山でしょう。
米国は勿論、中韓でも引用した原文のままストレートに解釈しますからね。



 

 

TBS報道特集 中曽根康弘元首相の沈黙を暴く

TBS報道特集2015年7/25について




まあネトウヨはまともな書き込みは当然できず、
「強姦したのはチョン」「韓国もベトナムで・・」「TBSは売国奴」「証言はウソ」「オランダ人の捏造ドラマ」といった調子で相変わらず真実を拒絶しています。

まだ小林よしのり氏のブログ発言の方が番組に批判的であってもまともです。
「今回の番組は知的誠実さに欠けていたと言えよう」と結論付けていますが、

「募集広告で自発的に慰安婦になった娘ばかりではないようだ」
「吉田清治の人さらい的「強制連行」にこだわりすぎて、このような戦時性暴力が見えてなかった」
「中曽根康弘が慰安所を作った理由は、日本兵が現地の女性を強姦しまくっていたかららしい」
という素直な認識をもとに
「同じ日本人として恥ずかしく思った」と感情を述べている。
今まで自分の気持ちいいウヨネタだけを漫画にしてきただけで、どれだけ真実を知ろうと努力してこなかったかが分かる発言ですね。


しかし「被害者の女性をサポートしているのがオランダ人の女性だということだ」
という前提で、しかも番組に出てくるオランダ人ジャーナリストは日本軍の戦争犯罪という言葉は出したものの、蛮行をことさら非難しているシーンは出てこないのですが、
「軍が統治する前、インドネシアはオランダに350年間も植民地にされていたということを! 」
「オランダ人はインドネシアのことで、日本人を批判できる立場にはない!」
と強い調子で主張しています。インドネシア在住歴の長いジャーナリストがオランダ人であっただけで、オランダ政府関係者でもありませんよ。
しかも番組の趣旨とは全く関係ないでしょう。

すぐ他国を例に出して非難をかわそうと企て、自らの歴史問題を誠実に見ようとしない右派の理屈丸出しです。


では被害の当事者であったインドネシア人は日本統治時代をどう捉えているのでしょうか?

「日本によって占領された他の地域と同様に、インドネシアはその国民が極めて苦しめられた国であったと言えよう。日本民族による残虐行為は西欧民族が犯した残虐行為を超えていた。」
原文:Kekejaman oleh bangsa Jepang melebihi kekejaman yang dilakukan oleh bangsa Barat.

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インドネシア歴史教科書 高校3年生向け

また「インドネシア史上最悪の時代であった」としています。同国の独立に寄与した日本人として右派が持ち出す海軍提督前田精(マエダ タダシ)少将についての記述も全くありません。
右派がいう「大東亜戦争アジア解放論」には全く与していないのは明らかです。

米国の調査機関によると、日本の戦時中の行為に対する謝罪には不満足だとする国民感情は、中韓についでフィリピン、インドネシアが続いています。(2013/7/11)

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インドネシアでのアンケート結果だと、No(十分に謝罪していない)が40%。Yes(十分に謝罪した)29%及びNo apology necessary(謝罪は不要)6%の合計35%を上回ります。DK(don't know 知らない)は25%。

同調査ではインドネシアの79%の人が日本に好意的というアンケート結果がありますが、謝罪についてあいまいにしている日本の態度については批判的です。

オランダ政府は2005/8/16、インドネシアにたいする植民地支配と軍事攻撃について深い遺憾の意を公式に表明しました。
「オランダの行動によってあなたがたの多くの人々が犠牲となった。私はここにオランダ政府を代表して、こうした苦しみに対して深い遺憾の意を表明します」
オランダのベン・ボット外相が、ジャカルタのインドネシア外務省を訪れて声明を読み上げました。(米国・日本・オーストラリア・シンガポールの各在インドネシア大使も同席しています)


小林よしのり氏のように日本がオランダのことを持ち出すのは恥ずかしいじゃありませんか?


私は他国から断罪されるよりも、まず我々日本人自身で事実を検証し、罪は罪として、反省すべきは反省すべきであり、謝罪を躊躇わず、その為にはより多くの歴史の発掘の努力を怠ってはならないと思います。
ドイツはニュルンベルグ裁判を認めないのですが、日本右翼の東京裁判の否定論とは違い、ドイツは自らの手で戦争犯罪を暴き、独自にそれを裁いています。

ましてやウソや事実を隠蔽するといった卑怯なやり方で愛国者ヅラするのは、誇りある日本人とは到底言えません。
番組では中曽根康弘元首相が戦時中に慰安所設置に関かわったという場面もありました。そこには限りなくウソに近いと思われる中曽根氏の発言の指摘がありました。


中曽根康弘氏は「終わりなき海軍」1978年で
「三千人からの大部隊だ。やがて、原住民の女を襲うものやバクチにふけるものも出てきた。そんなかれらのために、私は苦心して、慰安所をつくってやったこともある。・・・・」 
と自慢話のごとく記しました。


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しかし番組では次の発言シーンが出てきます。
「事実と違う。海軍の工員の休憩と娯楽の施設をつくってほしいということだったので作ってやった」
と2007年日本外国特派員協会での記者会見で弁明しています。


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ところが同書の編者である松浦敬紀氏はその10年ほど前、「フライデー」の取材に「中曽根さん本人が原稿を2本書いてきて、どちらかを採用してくれと送ってきた」「本にする段階で本人もゲラのチェックをしている」と明言しています。

さらに記者会見での発言が事実ではなかったのが、公文書で発見されます。

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主計長の取計で土人女を集め慰安所を開設氣持の緩和に非常に効果ありたり」



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主計長 中曽根康弘の記述

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以上「海軍航空基地第2設営班資料」
 防衛研究所 戦史研究センター所蔵


以前から知られていた事実なのですが、今までマスコミで取り上げられることがなかったのに、今回TV番組で報じられたことは評価に値すると思います。

中曽根氏は沈黙を通し、中曽根康弘事務所は「記者会見」での内容はそれ以上でもそれ以下でもないと、証拠(公文書)を突きつけられても慰安所を作ったことを認めていません。
多くの建物のうちの1棟に碁盤や将棋盤を用意するだけならなにも「苦労」することなんてありませんし、自慢話にすらなりません。正直に実態を語ってこそ責任ある立場であった人間の為すべきことではないでしょうか。
首相であった人間がこうした不誠実な態度を取り続けるのは日本の名誉と信頼を損ねていると思います。

自民党には「日本の名誉と信頼を回復するため」中曽根康弘氏へ記者会見での発言を撤回・修正するように提言していただきたいものです。
 

米軍も認めた慰安婦は日本軍所属で民間人ではないという事

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所謂「ミッチナ捕虜尋問調書」では慰安婦を米軍の視点でどう捉えられていたかがわかります。
秦郁彦氏やテキサス親父がよく引用する以下の一節です。

 A "comfort girl" is nothing more than a prostitute or "professional camp follower"attached to the Japanese Army for the benefit of the soldiers. The word "comfort girl" is peculiar to the Japanese. Other reports show the "comfort girls" have been found wherever it was necessary for the Japanese Army to fight. 

この文章の最初の部分を抜き出して「慰安婦とは日本軍所属のプロの売春婦だと米軍の公式文書は説明している」 と秦郁彦氏が主張しているのは以前にも紹介しました。
テキサス親父のHP翻訳は
「追軍売春婦」だとし、attached to the Japanese Army for the benefit of the soldiersの部分をほとんど考慮していません。
テキサス親父の翻訳に至っては完全にトリミングによる歪曲です。

まあ色々な解釈はできるとしても、慰安婦が単なる軍隊を追いかけて来た民間人でないことは、
attached to the Japanese Armyで表現されています。

文章の一部を切り取って都合よく解釈し主張するのは右派の常套手段です。
しかし右派の自称歴史家や相変わらずそれを拡散させる無教養なネトウヨもこの調書を引用をする場合には絶対に認識しなければならない事があります。

慰安婦をいくら売春婦と言おうと民間人とは米軍が言っていないことです。 

彼女らを捕虜として尋問し、公式に記録文書として残した訳ですから、即ち捕虜としての扱いをしたわけです。
捕虜とするには戦闘員と同列であると見做し、戦闘員ではないが軍を構成する一員だとしているのです。
ハーグ陸戦条約では民間人は捕虜として扱えません。
Military Policeが民間人を拘束し、尋問する事があったとしても、捕虜尋問調書と記録に残すことはあり得ません。
米軍は慰安婦は民間人では無いとはっきり証明しているのです。


慰安婦や雇い主を軍の構成員としているのですから、彼らが営業する慰安所も当然軍の関連施設であり、「軍の関与」という以上の認識が米軍にあったいうことに外なりません。
そしてミッチナ以外でも日本軍の戦闘場所ではどこにでも慰安婦がいたということも書かれてあります。
要はミッチナだけの特殊事例ではないということです。

島田洋一氏をはじめ
右派はこの調書を重視する滑稽さに早く気づくべきです。


 

「187人の歴史家声明」をあらためて確認する

「187人の歴史家声明」の日本語訳を担当した浅野豊美・早稲田大教授のインタビュー記事が毎日新聞2015/7/4に掲載されました。
まず彼は「声明」をサンド教授の仮訳を基に2人で翻訳したと言っています。

「声明のテキストを練りに練った分、それ以外はすべて個人の意見です。報道ではその区別がなされていないところがあります。運動体に参加している先生のみならず、普段は授業と研究に集中し、政治活動とは距離を置いている先生も今回は多く署名しています。若手などではなく、米国でしっかり日本研究をしている永続ポストの教授が中心になったことが重要です

浅野さんがみる声明のポイントは次の通り。

 「第一に、声明は日本を「第二の故郷」とみなす海外の日本研究者が日本社会と政府に宛てたものだが、歴史研究の自由については、韓国・米国を含むあらゆる政府に呼びかけている。」

 「第二に、歴史が東アジアで「民族主義」の手段となっている状況に警告している。歴史研究の成果こそむしろ民主主義を強化し、国家間の和解を進めるものと位置づけている。」

 「第三に、米国でも黒人の公民権回復までに、奴隷解放から1世紀を要したことを例示して、世界の帝国主義と植民地支配清算の先頭に日本が立つことを期待している。それを前提に日本政府が「慰安婦」問題に取り組むよう求めた。」

とその意図を示しました。

多くのウヨクたちはその「民族主義」を非難されていると感じつつ、中国・韓国も同様とした声明には一定の評価はしています。
しかし「民族主義」を警告した具体例として「強制連行」「慰安婦20万人」をことさら取り上げ問題の矮小化をすることに問題があると「声明」は述べているのに、藤岡信勝氏らは相変わらず「20万人」ではないとか、「強制連行」はなかった、とか言って「声明」をまともに解釈していないのは以前にも私が指摘したとおりです。

「何故日本にだけ植民地に関して反省を促すのだ、白人優位主義者の上から目線だ」と非難したネトウヨブログは単にその読解力に問題があるのか、それとも「声明」が気に入らないから攻撃するために曲解しているのか、いずれにしても「声明」に込められたメッセージをまともに受け止めていませんね。
過去の植民地に関して他国がまだ清算しきれていない問題ではあるが、日本が率先してその作業をすることを期待している訳で、なにも日本を攻撃しているわけではないのです。
そして「何故日本にだけ」というのは彼らが日本の研究者であるからで、米国はもとより英国やフランスの近代史を研究している学者が日本に向けて発しているのではないのです。
「自国のことを棚に上げて・・」という逃げは許されないでしょう。



さらに第一の「歴史研究の自由」については「声明」発表の大きな動機と私は思いますが、そのメッセージについてはウヨクは全く無視しています。
日本の外務省が直接「マグロウヒル社」に訂正を求めた事に端を発しているのですが、権力介入についての見解は全くと言っていいほど言及されていませんね。

まずは百田某とか彼を擁護する辛某とかいった連中の言動と同じようなもので、「反日出版社」は潰したいという気持ちは根底にあるのでしょうが、さすがに右派論客と言われる人は表立ってそこまでの無頼はできないでしょう。そして「歴史研究の自由」に対して反論し切れないから無視しているわけです。
右派は「言論」と政治的「圧力」とは全く別物だということを理解できていないのではないでしょうか?
またダデン教授らには脅迫状が何通も届くというのですが、それも是とするのでしょうか?


政治と一線を引く永続ポストの教授同士が論を戦わすには、何等問題がないどころかむしろ建設的議論となるでしょうが、「声明」にイチャモンをつける右派の多くは歴史学者でもなく、永続ポストの研究者でもありません
掲示板に群がるネトウヨに至っては、ただのすて台詞を残すだけで、「声明」を非難する理屈としてまっとうな意見なんてまずありません。
まあ落書きだから相手する必要なんて一切ないですけど。


商売のために基地のそばにいるのか?

「慰安所は業者が金儲けのため、日本軍に金魚のフンの如く帯同し、それを兵士たちが利用しただけで、各国の軍隊と同様だった。慰安婦へのひどい扱いはそれらの業者の責任であって軍や政府はその責を負わない」
「戦地であるから不自由なのは当たり前」「それを国に賠償せよとは虫がよすぎる」

というような歪曲と暴論によく似た発言をしているのが、バカウヨのひとりと言われる百田尚樹氏です。
「飛行場の周りに行けば商売になるということで(人が)住みだした。そこを選んで住んだのは誰なのかと言いたくなる」
とまるで基地が先にあって人が集まったかのような発言であり、
「飛行場があるから騒音があるのは当たり前」「それを国に賠償せよとは虫がよすぎる」
との暴論を述べています。

まあ言論の自由なんで、勝手にTwitterでほざいていてもアカウント停止にはならないでしょうが、「Twitter」社にアカウント停止せよと圧力をかければ問題ですね。しかも権力側からの意見であれば言論の自由を封殺する暴挙だと当然言われます。

百田擁護派は都合のいい時だけ「言論の自由」を使いますが、それは大きな間違いです。
「沖縄の二紙をつぶさないといけない」とは尋常じゃありません。記事内容に不満があればそれに対しての主張をすればいいだけであって、「つぶさないといけない」とは己の気に入らないメディアや言論を物理的になくそうという事ですから、普遍的な言論の自由に対しての攻撃以外何物でもありません。非難されて当然でしょう。


私は何度も沖縄を訪れていますが、目的はもっぱらレジャーでした。
でも初めて訪れた時、友人の父親に案内されて広大な嘉手納基地が見渡せる「安保の丘」で見た景色に強い印象が残っています。
「やっぱり今でも沖縄は米軍に占領されているんだ」と実感したのです。
基地は広大な平地ですが、僅かな平地と周辺の丘陵地・傾斜地にへばりつくように立っている多くの建物は日本人が居住しています。
基地が出来て追われた住民がそこで暮らしているのが一目でわかります。
もともと平坦地の少ない沖縄本島ですが、昔からわざわざ不便な傾斜地で暮らしていたわけではありませんし、「田んぼが基地に変わっただけ」ではありません。そこには今も墓があったりします。
銃剣とブルドーザーによってつくられた基地なのは日本人として当然知っておかなければならない事です。

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普天間飛行場はと言うと、確かに米国施政下にあった当時は宜野湾市の人口は4万人足らずでした。現在は約9.5万人と倍以上の人口となっていますが、沖縄全体でみると約1.5倍の人口増なので宜野湾市の人口増加は平均より多いことになります。
沖縄の人口増加はその出生率の高さも当然あるのですが、本土復帰後に南米やハワイの移民が多く帰島した事や本土からのUターン者、新たに本土から移住した者によるものとされています。
宜野湾市が特に高いのは海岸の埋め立てや海浜公園の整備、コンベンションセンターなどを含む商業施設の増加やホテルなどの観光施設の建設もあり、島北部やんばるや本部と比べても人口増加の要因が多かったたことによります。
沖縄経済の基地依存度が高いのは占領当初の米施策によって作り出されたものですが、返還後もそれから脱却出来ていないのも事実としてあります。しかし上記の理由により単純に基地があるから人が集まったとも言えません。


那覇市民の中には金を貰っても海兵隊基地のある宜野湾市の瑞慶覧や同じく海兵隊基地キャンプハンセンが面積の60%を占める金武町には住みたくないと言う人が大勢います。
「飛行場が商売になるから人が住みだした」というのが事実に反するのは、金武町の人口が米国施政下当時より現在まで11%しか増加していないことでも証明されています。沖縄平均より随分低い数値です。



嘉手納基地の中には二度入ったことがあります。
基地内には滑走路以外にも多くの娯楽施設やゴルフ場もあり、羽田空港の約2倍の面積ですから下士官以上、将校・軍属の家は全てアメリカ仕様で大きな庭のある一戸建てです。住環境は日本人の居住する所と騒音だけは同じですが、それ以外は比べ物にもなりません。建築費1戸約6,200万~9,700万円(2015年度)です。

建物もしっかり出来ていて、防音・空調にも充分配慮がなされていますが、それには日本の税金が投入されています。

民家密集地域でフェンスにかこまれた普天間飛行場も嘉手納基地と同じ様です。58号線と海岸にかけての一部しか平坦地がありません。

百田氏はネトウヨビジネスに旨味をしめたのか、ますます言動が過激右巻き迷走しています。

「親日」台湾が「反日」に舵?

「10月に記念館開館」台湾・馬総統

台湾に「慰安婦記念館」 を開館させるという馬英九総統の発表から約1月経過しましたが、ネトウヨの反応はそう多くないようです。

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台湾叩きまでには至らず、「中国共産党寄りのレームダック化している馬総統が抗日70周年を利用して支持回復を狙ったもの」という意見がありますが、真正面から罵声を浴びせるような非難はしていません。比較的冷静です。
外省人の「反日分子」の画策だ」としているのも例によってステレオタイプの二元論で、本省人の多くは依然「親日」だと言っています。

「戦後、中国大陸から移住してきた人とその子孫である「外省人」系は人口の1割強を占めるに過ぎないとされる。馬総統もこのグループに属する。」として明言は避けていますが、産経新聞(2015.6.28)はこのように少数の「外省人」の思惑だと言わんばかりです。
(馬英九総統は政治的には2012年の選挙で、得票率51%で二期目就任を果たしています)



2008年には台湾立法院(国会)において旧日本軍の慰安婦問題をめぐって、日本政府による公式謝罪と被害者への賠償などを求める決議案を全会一致で採択しました

これは民進党や国民党、外省人や本省人に関係なく、台湾人の総意と言っていいでしょう。
だからと言って「反日台湾」とはネトウヨは言いません。

彼らは今まで、「反日韓国は捏造慰安婦を前面に出し、謝罪ニダと賠償ニダと妄言を吐いている」とする一方親日国の台湾はそんな卑怯なことはしないとネット上で吹聴していました。 
まあ単純なネトウヨの主張の「一方」も半ば崩れた訳です。 

確かに台湾人の親日度は他国より際立っているのは事実ですし、個人的にも非常にフレンドリーな経験が多いのですが、「反日」的感情を抱く人も少なからずいます。
尖閣諸島の領有を訴える漁民の多くは本省人ですし、それをスポンサーした旺旺グループオーナーも本省人です。日本の占領時代に利益を享受した特権層もいますが、迫害され、過酷な目に遭った人々もいます。その中には慰安婦もいるのです。勿論当時は本省人がほとんどです。

台湾の芸能人バービー・スーは東日本大震災のとき3750万円も寄付しましたが、彼女は外省人です。
テレサ・テンも親が国民党軍人の外省人。
親日家のレイニー・ヤンも両親ともに外省人。

親日=本省人 反日=外省人
というネトウヨの単純台湾観は台湾国民をバカにしているとしか思えません。
要するに、「台湾併合時代、大日本帝国の善政により未開地から近代国家への基礎を築いた。だから本省人は親日だ」という一方的な歴史観に犯されているからだと思います。

戦後、蒋介石軍事独裁政権が本省人(台湾人)の抵抗意識を奪うために、知識階層・共産主義者を中心に数万人を処刑したと推定されており、その残虐性に対しての反動から本省人が日本統治時代を肯定するようになったと言われています。確かに1898年児玉源太郎が第4代総督になってからは治安も安定し、それまで度々行われていた台湾人を虐殺するような事は、ほとんど無くなったからです。大量処刑という弾圧極まりない統治よりはずっとましだという事です。
それでも安倍首相を支持する親日派の李登輝元総統でさえ日本統治時代、台湾人は二等国民扱いで差別されていたと最近でも明言しています。
しかしネトウヨはその経緯をスルーしています。
そして蒋介石にしても仇敵中国共産党と対峙するには、日本との関係を悪化させる訳にはいかなかった事情もありました。
中国国交回復(台湾断交)後も民間レベルでの「外交」や経済関係は緊密に続けられました。
そういった戦後の歴史に言及せず、日本統治時代を持ち出して台湾は「親日」というのは見当違いと言うものでしょう。


菅官房長官「当然わが国の立場と相容れない」

と政府は反応しましたが、「わが国の立場」とは一体何を言うのでしょう?
まだ記念館の展示内容も分からないのに、相容れないとはどういう事でしょう?
ロクに記事も読んでいない(本人曰く)くせに、「沖縄の二つの新聞はつぶさないといけない」と言った百田尚樹氏のふざけた主張と同じじゃないですか。
 

追記: 訂正台湾立法院の議決には2名の反対があったということですが確認できていません。
ギャラリー
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