「沖縄は本当に被害者だったのか。そうじゃない。米兵が犯したレイプ犯罪よりも、沖縄県全体で沖縄人自身が起こしたレイプ犯罪の方が、はるかに率が高い」

との発言はなにを根拠に言ったのかさっぱりわかりません。
ある百田擁護派は県警のデータを基に米軍関係者のレイプ犯罪率より沖縄県民の方が2倍以上高いといっていますが、「はるかに率が高い」とまでは言えそうにないので、他に根拠があるのでしょうか?
でもどこを探しても「2倍以上」しか見あたらなかったので仮にその主張が正しいと仮定してみましょう。
また何を根拠に沖縄人(沖縄県民)と断定しているのでしょうか?
沖縄県警による沖縄県の犯罪については当然そのデータは公表されていますが、沖縄人(沖縄県民)の犯罪と他府県人の犯罪とを区別していません。(他府県の警察も当然犯罪者数に当該住民と他府県の犯罪者の区分はしていません)
日本人としてのデータしか公表されていません。

観光県である沖縄は毎年600万人以上の他府県からの訪問者がいます。
しかも宿泊者がほとんど、長期滞在者も多いのです。
(沖縄県人口約140万人強)

沖縄での日本人の犯罪と米兵との犯罪比率を言うならともかく、沖縄人と断定する百田尚樹はなにを根拠に主張しているのでしょう?
ある意味沖縄ヘイトではないですか?




米兵は365日県警の管轄する場所(基地外)で生活しているのですか?ほとんどは治外法権の基地内で仕事も含め生活しています。一般兵は休日・夜間の外出も制限されています。
即ち彼らが外出可能な休日は、どんなに多く見積もっても年100日を超える事はまずない筈です。また長期休暇ならほとんどが本国に帰るはずです。
基地の中の食堂・クラブではバーボン1杯が2ドル、カリフォルニアワイン1本5~10ドルで飲めます。
基地の外なら1杯5ドルです。実家に仕送りをせねばならない薄給の下級兵士なら、おいそれと外出して飲めません。


要するに県警のデータをもとに犯罪率を比較するなら、米兵の外出時間を考えて修正値を出さなければ公平な比較になりません。単純計算ならゴースト米兵をカウントしていることになります。

それを修正して推測すれば実際はどんなに少なく見積もっても米兵の方が1.5倍~2倍レイプ率が高いという結論になります。

しかも基地に逃げ込めば、余ほどの証拠が無い限り身柄を拘束しての捜査はできません。レイプ犯が顔見知りだとか複数の目撃者がいなければ被害を訴えることすらできず、泣き寝入りです。
更に仮に検挙しても起訴率は低いのです。
2001年から08年の米兵起訴率(平均)

「強姦・同致死傷」25.80%     

「強制わいせつ
同致死傷」10.50%  
http://ryukyushimpo.jp/news/prentry-144604.html

もう何十年も問題になっている「地位協定」の壁があるのです。

愛国者を自称する人なら米兵犯罪は少ないと強弁するより、多い少ないという問題よりもまず屈辱的な「地位協定」を問題にすべきです。

桜チャンネルではレイプ被害にあったある女性は、帰化した元在日韓国人であるとしていますが、それがどうしたのでしょう。そして風俗従業員だからといってレイプは許されるのですか?
女子高生が午前4時に被害にあったのも、その女子高生の素行が問題だと言わんばかりです。
マスコミが報じない事実かも知れませんが、被害女性の属性なんて関係ないでしょうし、むしろ被害者のプライバシーは他の犯罪以上に守られねば二次被害を生む虞もあり、マスコミが慎重であるのは当たり前でしょう。
レイプを犯した犯人こそ断罪されなければならないのに、どういう人権感覚をしているのでしょうね。
仮に夫婦関係であっても、東京高裁の判例では相手の拒否を無視して社会通念上容認されないであろう手段で強引に性行為に至れば強姦罪は成立するとされてます。最近の学説では客体が妻であってもレイプと見做される場合があるとする考えが主流を占めています。

被害者は100%被害者であってそれ以外の何者でもありません。桜チャンネルは被害者の容姿や職業等の属性・発生時間帯で米兵が無罪になるとでも言いたいのでしょうか?

そのように被害者も加害者同様人間の資質の問題であって、だから米兵の基地外活動日数は関係ないという差別意識丸出しの詭弁を垂れる人がいますが、沖縄県人との「資質」の差を証明することなんて出来ないでしょう。



それでは基地の中ではどうでしょうか?
2011年の米海軍、海兵隊本部発表の在沖縄海兵隊レイプ犯はなんと1年間で67人とあります。また基地内レイプの問題が浮上し米国防総省も実態解明に乗り出したのですが、在沖縄海兵隊の性犯罪率は米国本土の基地と比べ突出しています。それこそ在沖縄米兵の「資質」がいいとは全く言えないじゃありませんか?

そして空軍の嘉手納基地のデータは発表されていませんが、空軍もレイプ対策に神経を遣っていてSARCという性犯罪対策チームを立ち上げています。2014年に米兵家族の14歳の少女を強姦したとして飛行士が有罪になった例が発表されています。
レイプの対象は女性兵士であったり基地従業員、女子学生などです。
全米軍の女性兵士の3分の1が性的被害にあったとする元大佐のアン・ライトさんの告発もあります2008年。


公務員や教師、特に実力組織の自衛隊や警察の職員はモラルを一般人以上に求められます。
勿論駐留米兵・軍属にもそれを厳しく求められるのは当然でしょう。
彼らの犯罪に、より厳しい目が向けられるのは当然です。
しかも米兵の起訴率は日本人と較べ非常に低いので、事件が露呈するとより強い反米軍感情が爆発するのです。




尚、あるブログ主さまから沖縄二紙を妄信しているかの意見であるが如くのご指摘がありました。
確かに沖縄二紙のように百田氏の沖縄関連発言を非難しているようにお思いなんでしょうが、その新聞記事の主張に単純に追従していないつもりですし(但し百田氏が反論した記事等の引用はしています)、二紙を擁護する論調をしている訳でもありません。

私は百田氏のウソ(それが引用であっても)や歪曲を非難しているのです。
不勉強ながら二紙を詳らかに読んでいません。色々なソースを元に記事を書いています。当然右派の記事も多く読んでいます。(だから中立だとは言いませんが) 


またそのブログ主さまは私が提示した数々の数字は意に介さないようです。(ウソがあっても)大筋では百田氏の意見は正しいと言っておられます。 

仮に結論は是と思っても、不正確な証拠や事実でない理屈を根拠に導き出された結論に何の価値があるのでしょうね。

私はどんな意見であれ「ウソ」はおかしい」という立場です。
また不正確なところや事実でない箇所があればご教示願いたいと考えています。

追記:あとで沖縄紙を確認したらこのページの私の主張とほぼ同じような記事が出ていました。偶然というより百田氏の発言の誤りを糾すのはいかに単純なものかという事でしょう。