comfort women 1




所謂「ミッチナ捕虜尋問調書」では慰安婦を米軍の視点でどう捉えられていたかがわかります。
秦郁彦氏やテキサス親父がよく引用する以下の一節です。

 A "comfort girl" is nothing more than a prostitute or "professional camp follower"attached to the Japanese Army for the benefit of the soldiers. The word "comfort girl" is peculiar to the Japanese. Other reports show the "comfort girls" have been found wherever it was necessary for the Japanese Army to fight. 

この文章の最初の部分を抜き出して「慰安婦とは日本軍所属のプロの売春婦だと米軍の公式文書は説明している」 と秦郁彦氏が主張しているのは以前にも紹介しました。
テキサス親父のHP翻訳は
「追軍売春婦」だとし、attached to the Japanese Army for the benefit of the soldiersの部分をほとんど考慮していません。
テキサス親父の翻訳に至っては完全にトリミングによる歪曲です。

まあ色々な解釈はできるとしても、慰安婦が単なる軍隊を追いかけて来た民間人でないことは、
attached to the Japanese Armyで表現されています。

文章の一部を切り取って都合よく解釈し主張するのは右派の常套手段です。
しかし右派の自称歴史家や相変わらずそれを拡散させる無教養なネトウヨもこの調書を引用をする場合には絶対に認識しなければならない事があります。

慰安婦をいくら売春婦と言おうと民間人とは米軍が言っていないことです。 

彼女らを捕虜として尋問し、公式に記録文書として残した訳ですから、即ち捕虜としての扱いをしたわけです。
捕虜とするには戦闘員と同列であると見做し、戦闘員ではないが軍を構成する一員だとしているのです。
ハーグ陸戦条約では民間人は捕虜として扱えません。
Military Policeが民間人を拘束し、尋問する事があったとしても、捕虜尋問調書と記録に残すことはあり得ません。
米軍は慰安婦は民間人では無いとはっきり証明しているのです。


慰安婦や雇い主を軍の構成員としているのですから、彼らが営業する慰安所も当然軍の関連施設であり、「軍の関与」という以上の認識が米軍にあったいうことに外なりません。
そしてミッチナ以外でも日本軍の戦闘場所ではどこにでも慰安婦がいたということも書かれてあります。
要はミッチナだけの特殊事例ではないということです。

島田洋一氏をはじめ
右派はこの調書を重視する滑稽さに早く気づくべきです。