日本人としてアメリカで慰安婦像が設置されたのはあまりいい気がしませんね。できれば撤去して欲しいのですが、、、


「プレートに書いてある慰安婦が20万人も強制連行されたなんて史実は捏造だ、そんなデタラメの慰安婦像を建てたせいで日本人の子供がイジメにあっている、どうしてくれるんだ!」とネトウヨ諸君は激怒したんでしょうが、裁判に訴えた内容は理解されていますか?


グレンデール市を相手にした裁判(棄却)で原告はプレートに書かれた内容が虚偽だという主張は一切していないし、この像が原因で日系人やその子供が嫌がらせ、差別を受けた、という事実も一切主張していません

そもそも「イジメ」があったなど日本で報道されたのは限りなくウソに近いですから。

在米領事館等に問い合わせた人がいますが、「そのようなイジメの事実は把握していない。」という返事だったらしいです。
それについて青山繁晴氏は「外務省の役人が仕事をしていない」と跳ねつけていますが、何故反証となるであろう現地の学校や教育機関にダイレクトに取材しなかったのでしょうか?
「私はジャーナリストではない」というだけで誤魔化しています。
そしてなおも真偽を問われると、生徒の人権もあるので「イジメの具体的な内容は墓場まで持っていく」と「(多分ありもしない)イジメの隠蔽」を図りました。
日ごろ各方面のコネクションを自負する氏にしては単純明快、ズバリ想像で結論を出しています。

私の友人で海外留学の経験のある人が曰く、「在外韓国人の子弟は日本人の子を殊更ライバル視して、まるでゴリゴリの阪神ファンが巨人に勝ちさえすれば他球団に負け越そうが70%満足するといったのと同じようなものだ」と言っています。これはその親の考えが子に影響したと考えられます。
「イジメこそなかったけど対抗心剥き出しの態度はちょっと引いた」とその友人は経験談を語りました。
私も阪神ファンで勿論アンチ巨人なのでよく理解できますが、その延長でイジメがあったとしてもわからないではないです。但しこの話も当然全ての在外韓国人だと決め付けているわけではありません。
しかし産経新聞報道によるところの「イジメ」は本当のところ慰安婦像設置が誘引したという因果関係にまで追及がなされていません。よくある日常のイジメがあったに過ぎないと考えても間違いじゃないでしょう。

大体反日感情が強いと言われる韓国国内でさえ慰安婦像が建てられて、今までそれが原因で日本人子女がイジメに遭ったなんて具体例があってもよさそうなものだが、一度も聞いたことがない。

像が設置された頃、当時の東亜日報韓国版 2011/12/12 では
"小中生に日本軍慰安婦尋ねたところ76%が“分からないです” 小学生は89%が知らないと答えています。
 

「すでに在米邦人の子供たちが、これら捏造歴史認識で「イジメ」にあっているとの情報が入ってきている。“無実の韓国人女性をレイプした日本人の子孫”として白眼視され始めているというのだ。」
※SAPIO2012年2月22日号

はいはい、「具体的な事例」は書かれてありませんね。情報とやらのソースもなく、「白眼視され始めているというのだ」とあくまでも観念的な記述です。
大体70年も前の事件で子孫が白眼視されるなんて見方は悪意に満ちた日本人的懐疑心でしょう。
本当にそういうイジメがあり、その被害がさらに拡大、継続される虞があるなら、慰安婦像の撤去を求める口実になり、訴訟も門前払いされなかったと思いますが、先に述べたように提議されていません。


なでしこアクションやそれに賛同する人達は日本国内では「プレート内容はウソ、捏造だ」といい、寄付金なり他名目で金を集めていますが、口と行動のギャップは明らかです。
プレートに書かれた内容が虚偽だと言いたいのなら裁判で堂々とそういう主張をすればいいのに、姑息ですね。
まあネトウヨ諸君はこんな訴訟なかったことにしたいのでしょうが、なでしこアクションや藤岡氏の訴訟姿勢は多くのネトウヨ君の期待を裏切るものです。言い方を代えれば彼らは日本人の恥を晒した売国奴ですよ。 

まあ裁判に耐えうるだけの反証が出来ないのと、ポーズだけで実際は歴史家としてのクオリティのある人がいなかったことによるものと窺い知れます。


しかし裁判所は「被告(グレンデール市)の言論の内容についてはいっさい異論がないという原告の主張はウソ臭い、彼らが実際には像およびプレートの設置によって表明された市のメッセージに不満を抱いているのは明らかだ。」と原告の姑息な建前をはねつけ、容赦なく本音を暴いています。
裁判所のこの判断が書かれていなければ、ネトウヨ君は自爆炎上の憂き目にあうところでした。



「そもそもこの像やプレートは旧日本軍の行為について書かれているのであって、日本人や日系人に否定的なことが書かれているわけではない。原告らは元日本軍軍人というわけでもない」ということです。要するにに訴訟適格者では無いという判断です。




十年ほど前、友人が靖国神社に行って感動したと言い、遊就館のパンフレットを見せてくれました。
そこには「我が海軍は」「我が陸軍は」と書いてあって、「かつての帝国海軍」とかの表記じゃなく今まさに現在進行形の記述に非常に違和感を覚えたものです。
高市早苗氏は「過去の過ちを私たちの世代の日本人が何故今更謝罪しなければならないのか!」といったような発言をしましたが、靖国神社は我々ジェネレーションをも巻き込んだ視点で成立しています。
ならば高市氏は何故千鳥が淵戦没者墓苑に行かずに靖国神社に参拝するのでしょう?

全くもって矛盾していますが、裁判所はそのような相反する言動や二枚舌にしっかりとケジメをつけていますね。


なぜ海外在住の韓国人が慰安婦像設置にエネルギーを費やすのでしょう?
これは在外韓国人コミュニティの結束をはかるための手段だと、韓国人有識者が語っています。
「在外韓国人の結束はなかなか難しく、本国同様、出身地方や支持政党の違いによって争いが度々起きるのだが、唯一反日、特に慰安婦問題は共通の認識であるので、いわばコミュニティの結束の象徴だ」と分析しています。