慰安婦問題の疑問点 それってウソでしょ

当ブログは主に日本のネット上でのウソを検証しているので、世界中(特に韓国や中国、欧米の主要メディア)のウソを検証してはいません。

2016年03月

国連女子差別撤廃委員会見解と人身取引

国連の女子差別撤廃委員会から最終見解が3月7日発表されました。
http://tbinternet.ohchr.org/Treaties/CEDAW/Shared%20Documents/JPN/CEDAW_C_JPN_CO_7-8_21666_E.pdf


cedow


その中で第28項が慰安婦に関する項目で、指摘事項
57項目のひとつに過ぎないのですが、マスコミは他の事項にはほとんど触れていません。

注目すべきは現在も継続して問題となっている「人身取引」(日本では人身売買が慣用的に用いられています)についてです。


27. The Committee recommends that the State party:

(a) Intensify regular labour inspections and other efforts to combat trafficking in persons, particularly women and 
girls recruited under the Industrial Training and Technical Internship Programme;

(b) Intensify monitoring and inspection programmes targeting 
establishments that provide adult entertainment and produce pornographic film, in order to prevent sexual exploitation;

(c) Continue efforts aimed at bilateral, regional and international 
cooperation to prevent trafficking, including by exchanging information with other countries in the region and 
harmonizing legal procedures to prosecute traffickers;

(d) Provide information in the next periodic report on the implementation of reforms envisaged under the Industrial 
Training and Technical Internship Programme; and

(e) Ratify the Protocol to Prevent, Suppress and Punish Trafficking in Persons, Especially Women and Children, 
supplementing the United Nations Convention against Transnational Organised Crime.

27項の(e)の日本語訳(内閣府男女共同参画局)
「国際的な組織犯罪の防止に関する国際連合条約を補足する人(特に女性及び児童)の取引を防止し,抑止し及び処罰するための
議定書」の批准を(女子差別撤廃条約)締約国(日本)に要請する。

所謂「人身取引に関する議定書」の批准国は現在166ヶ国以上ですが、日本はいまだ批准していません。


アメリカ国務省が毎年発表している「人身取引」についての日本の評価は
http://japanese.japan.usembassy.gov/j/p/tpj-20150827-01.html
2015年人身売買報告書(日本に関する部分)
主要7か国で唯一、Tier2であり何年も連続してTier1(人身取引について特に問題なし)の評価を得られていません。
先進国 は勿論、台湾も韓国もTier1です。

要するに人身売買については二等国ということです。

それを顕著に表しているのが、杉山外務審議官の委員会での発言。
「なお、「性奴隷」といった表現は事実に反します 」
じゃあどのような事実に反しているのでしょうか?

最終報告の発表前に委員会側から
「『性奴隷』の表現を用いず『慰安婦』の用語に統一する」と伝達されています。しかし用語統一ですから性奴隷を否定したことにはなっていません。
また委員会は以前から「日本軍性奴隷」の呼称は一度も使用していません。 




政府、
杉山外務審議官は慰安婦は前借金で縛られていたという事実を無視しているのでしょうか?
政府がそのような認識ですから、残念ながら二等国からは暫くは抜け出せないでしょう。



テキサス親父は所謂ミッチナ捕虜尋問調書には「借金を返せたら家にだって帰ってたんだぜ!」
(実際には帰れた慰安婦はいないのでウソ)といって性奴隷じゃないと強弁していますが、
https://www.youtube.com/watch?v=rLR1RRjCg6o
しかし借金があっても帰れる事が出来なければ人身売買です。

ローマ規程(日本も批准している)によれば
[29] (人を)性的奴隷状態におくことは、奴隷化することの一形態であり、本人の自己決定権、移動の自由および本人の性的活動に関する事柄に対する決定権の制限を特徴とする。
とあり、自己決定権を制限されていることは明らかです。
借金を返さなければ帰国できない、即ち借金を返せば帰国を許された訳ですが、
帰国の決定権は慰安婦自身に無いという事に外なりません。

テキサス親父はわざわざそれを証明しています。
まあYoutubeの視聴回数 500回※ほどですから、ほとんど影響ありませんが、コメント欄ではよくテキサス親父のリンクを貼る人がいるので敢えて彼の発言を引用しました。

じゃあローマ規定は戦後の規定だから、「現在の尺度でモノを言うべきではない」とウヨは言いますが、(当時の事象を現在の用語で説明するのはよくあることですが)

国際労働機関(ILO)の条約勧告適用専門家委員会は、慰安所での女性たちの状態が1930年の「強制労働条約 第29号」(日本政府は1932年に批准)に違反していると認定しています。
この
(戦前の尺度での)認定を覆す理屈にはなりませんね。

戦前の国際的認識(奴隷条約)でも働きが悪かったらムチで打たれるとか、カネが貰えないからといった理由がなければ「奴隷」ではないといった中世の奴隷のようなことを指してはいません。



またウヨにはこういう主張もあります。

「貧農の娘の身売りは当時よくあったことで、公序良俗の範囲内でした。そういう決め付けは過去に遡って先人を断罪し、、、」

これも「ウソ」です。戦前も娘の身売りは「公序良俗」違反だと日本は国際連合に報告しています。


1925年、当時の政府が国際連盟に対して「前借金契約は無効」と回答していました。

「婦人児童売買問題ニ関スル年報其他諸回答送付ノ件」
四、公娼制度ト婦女売買トノ関係ニ関スル帝国政府ノ意見
の中の一節

公の秩序又は善良の風俗に反する事項を目的とする法律行為は無効とす」なる規定なり。本規定は広汎なる意味を包含するものにして人身売買、娼妓の前借金等の契約は右規定に照し全部無効となるべきものにして娼妓が借財の為に廃業を遮られたる事件に於て裁判所は其の廃業を認めて楼主の主張を無効なりと判決せる例あり。
http://www.jacar.go.jp/国立公文書館
レファレンスコード B04122147900

当時でも国際社会に対して、人身売買、娼妓の前借金等は全部無効と表明していたのです。
ところが
陸軍大臣宛「上海派遣軍内陸軍慰安所ニ於ケル酌婦募集ニ関スル件」(1938年1月19日付)では

条  件
一、契約年限     満二ヶ年
一、前借金      五百円ヨリ千円迄
  但シ、前借金ノ内二割ヲ控除シ、身付金及乗込費ニ充当ス
一、年齢       満十六才ヨリ三十才迄 
一、身体壮健ニシテ親権者ノ承諾ヲ要ス。但シ養女籍ニ在ル者ハ実家ノ承諾ナキモ差支ナシ
一、前借金返済方法ハ年限完了ト同時ニ消滅ス
  即チ年期中仮令病気休養スルトモ年期満了ト同時前借金ハ完済ス 一、利息ハ年期中ナシ。途中廃棄ノ場合ハ残金ニ対シ月壱歩
一、違約金ハ一ヶ年内前借金ノ一割
一、年期途中廃棄ノ場合ハ日割計算トス
一、年期満了帰国ノ際ハ、帰還旅費ハ抱主負担トス
一、精算ハ稼高ノ一割ヲ本人所得トシ毎月支給ス
一、年期無事満了ノ場合ハ本人稼高ニ応ジ、応分ノ慰労金ヲ支給ス
一、衣類、寝具食料入浴料医薬費ハ抱主負担トス

と前借金前提の契約書雛形を通知しています。
公序良俗に違反した契約書です。また公序良俗どころか「満16才以上」※1とは当時の国際条約違反どころか国内法の「娼妓取締規則」にも違反しています。

1938年には既に国際連盟を脱退していましたが、それをもって1925年の国際社会に対しての表明は覆せません。

前借金制度そのものが、奴隷性を形成しているという認識が政府、杉山外務審議官には無いのでしょう。


一応人身売買について政府の対応のリンクは貼っておきます。

外務省が発表している「人身取引」につて
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/jinshin/
首相官邸が発表した「人身取引対策に関する取組について」平成27年5月
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/jinsintorihiki/pdf/honbun1.pdf
 




※1
実際は15歳の慰安婦がいたことも公文書で記録されています。
 
seibyou
顕微成績ノ件(梅毒検査結果) 昭和17年5月29日、6月9日 

15歳(2人) 16歳(2人) 

 フィリピン イロイロ患者療養所、医務室(カッコ内は人数)但し民族、国籍は記載されていません。

米国グレンデール市委員会委員のフランク・クインテロは、「14歳の女の子が、日本軍に奉仕するために自発的に韓国の自分の村を出ただって? 冗談も休み休み言って欲しい」と発言しています。いくら戦時中と言えども15歳の少女が自発的な売春婦なんて詭弁は通用しないでしょう。


 追記: 2017年1月現在視聴できなくなっています。

マイケル・ヨン氏に騙されるな その3

「マイケル・ヨン」のGoogle検索でアクセスされる人が非常に多いので、「マイケル・ヨンに騙されるな」の続きをエントリします。


IWG最終報告書の一説

「これらの人々に対して、私は明確に述べておくが、IWGはアジアにおける戦争犯罪についての関連記録の調査において勤勉かつ徹底的であった。IWGはアジア戦域の記録をほとんど発見・発表しなかったが、そのような米国の記録で機密扱いのままの物がほとんど無いためである。

機密でない記録はIWGの管轄ではなかった

日本帝国政府開示法の下で公開された記録が少ないことで生じるかもしれないあらゆる懸念に対処するために、我々は読者に、第二次大戦の日本に関する記録からの収集、発見、報告を採録した発行物を提供する。
米国立公文書館の専門家たちは、第二次大戦の日本の記録についての本当の問題点は、それが数において少数であることではなく、大部分が調査者らに活用されていない状態であることだと証言する。

これらの記録の十全な吟味を促すために、IWGは「Researching Japanese War Crimes: Introductory Essays」を発行した。
http://www.archives.gov/iwg/japanese-war-crimes/introductory-essays.pdf

この冊子で、我々はこの問題に関心のある一般国民が、これらのテーマに関連しかつ学者、ジャーナリストやその他調査者によりまだ充分に活用されないでいる、国立公文書館に存在する過去に機密解除されたあるいは機密指定されていない幅広い文書に触れることを希望する。(後略)」

原文

To these people, I state unequivocally that the IWG was diligent and thorough in its search for relevant records about war crimes in Asia.
The IWG uncovered and released few Asian theatre records because few such U.S. records remained classified.

Unclassified records were not under IWG jurisdiction.


To address any concerns that may arise relating to the dearth of documents released under the JIGDA, we refer readers to publications that document the capture, exploitation, and return of Japanese records from World War II.
NARA archivists attest that the real problem with Japanese documents from World War II is not that they are few in number, but that they are largelyunderused by researchers.
To encourage the full review of these records, the IWG published Researching Japanese War Crimes:

Introductory Essays.With this volume, we hope to expose the interested public to the breadth of previously declassified or unclassified records within the National Archives that bear on these subjects and that remain to be fully exploited by scholars, journalists, and other researchers.
(Prefaceのxii・xiiiページ)


要するに機密であった文書には日本軍記録が少ないことで生じるかもしれないあらゆる懸念に対処するために別レポートを発行するとしています。
そして発行された冊子
Researching Japanese War Crimes: Introductory Essays
の39P~41Pには
From Mass Rape to Military “Comfort Women”との項目があり慰安婦の記述があります。

RJW




マイケル・ヨンはこの冊子について完全に無視しています。

同冊子の41Pには 

The number of women victims remains a subject of disagreement; popular accounts frequently give the figure of 200,000.

Takasaki Shōji, an expert on Korean history and chair of the AWF History Committee, emphasized the distinction between the Korean women’s volunteer corps (teishintai), who were sent to work in factories in Japan, and “comfort women.”
As he noted, these two terms had been confused by many Korean activists and had led to an inflated estimate of the number of Korean “comfort women.”


女性の犠牲者数は20万人説が一般的ですが、確定していないとし、
高崎宗司氏(原文表記Takasaki Shōji)の指摘「多くの韓国の活動家は女子挺身隊と慰安婦を混同して慰安婦数の膨張をもたらした」との記述もあります。

慰安婦数についても一方的な解釈でなく冷静な分析をしています。



「日本軍記録が少ないことで生じるかもしれないあらゆる懸念」とはマイケル・ヨンのような輩が出てくるといったことも念頭にあったのでしょう。
産経新聞は報道機関として当然すべき検証を全くしていませんね。
この内容をどう解釈したのでしょう。






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