慰安婦はネトウヨ連中がいうような高給取りではなかったと以前エントリしましたが、今回は慰安所の営業実態がわかる日本陸軍の報告書を紹介します。


「軍慰安所に関する件報告(通牒)」
国立公文書館 アジア歴史資料センター 所蔵

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昭和15年7月に書かれた報告書です。
南寧及欽州方面に於ける6月末現在軍慰安所状況は左表の如くにして・・・
と始まっています。

報告書には43件の軍慰安所と361名の慰安婦についての売り上げ詳細が一覧表として記されていますが、報告書には慰安婦一人当たりの一日平均売上高18円79銭と記載されています。 
月額売り上げは450円程度です。

慰安所総売上148,585.8円、それを実働慰安婦329人(報告書の最後に健康慰安婦329人となっています。他は性病だったと考えられます)で割ると慰安婦一人あたりの売り上げがわかります。


慰安婦の取り分は50%、そこから諸経費が天引きされますので借金返済を考慮せずとも手取りはその半分くらいの額にしかなりません。150円も貰えれば御の字で借金返済やら各種ピンはねを考えると、決して高給ではなかったと言えるでしょう。

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これは軍の正式文書ですので、これほど確かな証拠になるものはありません。


兵の給料の100倍、秦郁彦氏の二千円説、当時立派な家が建った(建てた)、陸軍大臣並みの高給を貰っていたなどのヨタ話にはこのような確たる裏づけになるエビデンスはありません。
高給説を唱える彼らは、以前にも書いたように広告倫理規定もない時代の新聞広告のたぐいや信憑性に乏しい伝聞証言だけです。



また同報告書には

飲酒酩酊のうえ慰安所並びに附近に於いて拳銃を発砲し或いは抜刀 従業婦に傷害を與えたるもの
将校2
飲酒酩酊の上慰安所内に於いて暴行せる者
下士官2 兵3
軍慰安所管理人1は従業婦を虐待せるを以って厳重将来を戒飾す。
との報告も記載されています。

ひと月の(問題にしなければならない位の)事件数ですから、(当時の感覚として目に余るほどではないが)慰安婦に対する暴力は日常茶飯事であったと推認されます。

慰安婦の証言を裏付けるものです。※

「当時下級兵士も毎日のように殴られていたので、当たり前だ」というのは、軍国主義を肯定する人だけの理屈でしょう。
男が婦女子に暴力を振るうのは当時の価値観でも許されてはいません。
ましてや武士道なんかを持ち出す輩はどう考えるのだろうか?



在日の元「慰安婦」として裁判を起こした宋神道さんは、中国の武昌での体験としてだが、「二階の小部屋で何人相手をしても、階下から帯剣が擦れ合う音がひっきりなしに聞こえてきた」「体調が悪く、軍人の要求に応じられないような時・・遮二無二体を強ばらせ、身を縮めていた。そのような時、相手がいつ剣を抜きはしないかと、おびえていた。実際、軍人は些細なことですぐ剣を抜いた」と語っている。 また韓国在住の文必基さんは、「慰安婦生活の間には何度か死ぬ目にもあいました。自分の要求をそのまま受け入れないといって、酒を飲んできて刀を抜き暴れ出した軍人もいました。酒に酔って刀をタタミに刺し立てて性行為をする軍人がたくさんいたので、タタミには刀の跡がたくさんありました。それは思い通りにさせろという脅迫でした。そして、思い通りにいかないと、刀を抜いて躍りかかろうとするのです」と証言している。